福山雅治や木村拓哉でもセクハラはNG

以下のまとめに接した。

痛いニュース(ノ∀`) : 【悲報】 女性弁護士「福山雅治さんや木村拓哉くんなら、セクハラされてもOK」 - ライブドアブログ

ミヤネ屋という番組において、住田裕子宮根誠司と行ったセクハラ(ボディタッチ)についての次のようなやりとりを紹介するものだ。

住田弁護士 「イヤらしいおじさんが触ってきて『ウフフ』なんて言ったら絶対アウト」

宮根誠司福山雅治さんなら?」

住田弁護士 「そうなんですよぉ。そういう時はOKなんですぅ。一般論としてはダメ」

宮根誠司木村拓哉くんなら?」

住田弁護士 「OK」

宮根誠司男性差別じゃないですか?」

住田弁護士 「そうなんです」

例によって一部から「これでは女性の主観でなんでもセクハラにされてしまう」「オジサンは駄目でキムタクならいいというのは男性差別だ」といった類の声があがっているが、的外れである。

まず前提として、セクハラとされうるのは「性的な言動」のみであるから、「なんでもセクハラにされてしまう」との指摘はあたらない。そして、番組で問題とされているボディタッチが「性的言動」にあたることは厚労省の指針等に照らしても明らかであり、だからこそ住田も「一般論としてはダメ」と明言している。

そのうえで、「性的な言動」を誰からされるかによって受けとり方が異なることは当然である。これを差別だとするのはナンセンスというほかない。この点については、どなたの言葉かは失念してしまったのだが、「(この種の「男性差別」論は)夫とセックスするなら俺にもヤラせろというに等しい」との説明が最も端的にそのおかしさを表現していると思う。

ただし正直なところ、住田が「木村拓哉」「福山雅治」といった個人名を出した問いかけにのってOKとの評価を示したのはいかがなものかと思う。彼らからのボディタッチでもいやだという方は大勢いるということが見えにくくなるし、下品でもある。また、仮にボディタッチされた本人がいやではなかったとしても、過度なボディタッチが周囲の者に対しても不快の念を生じさせ、職場環境が悪化するということは十分にありうるところである。

したがって結論としては、住田は「(私は)キムタクならOK」との趣旨の発言をするべきではなかったし、実際誰であれ職場において不必要なボディタッチをするべきでないということにはなる。